マドレーヌとパリのふるいやしき

『マドレーヌとパリのふるいやしき』

作 ジョン・ベーメルマンス・マルシアーノ
訳 江國香織
出版社 BL出版
発行年月日 2014年10月10日
※原題『MADELINE AND THE OLD HOUSE IN PARIS』
価格 ¥1,500+税


パリのつたの絡んだ古い屋敷に、12人の女の子が暮らしていました。中でも1番のおちびさんが、マドレーヌ。隣の古い屋敷には、ペピートというスペイン大使の息子が住んでいました。

ある日の夕方、校長先生が、屋敷へ抜き打ち検査にやってきました。いつもうるさく、たまにいじわるになる校長先生です。校長先生は、屋根裏部屋で見つけた望遠鏡が気に入って、持って帰ってしまいました。

ところが、その晩のこと。
屋根裏部屋から、うめき声が聞こえてきました。そこにいたのは、望遠鏡の持ち主だった幽霊で・・・。

* * * * * * *

「やねうらべやには おばけが でます」
そう答えたマドレーヌたちの先生、ミス・クラベルの言葉を、「くだらん!」と言って、聞きもしなかった校長先生。おかげで大変なことになるなんて、つゆ知らず。

相変わらず、マドレーヌは怖いもの知らずで、幽霊にだって「ぜんぜん へいきよ」なんて言って、ちっとも物怖じしません。おかげで、そんな幽霊とも対等に話すことができました。そして、彼が、成仏できない理由が分かったのです。

マドレーヌとペピート、いつもに増して、とってもいいコンビです。力を合わせた甲斐あって、最後は、めでたしめでたし。

「マドレーヌ」シリーズでおなじみの古い屋敷は、こうやってできたんだと、そんな過去を知ることもできる1冊です。