みみずくのナイトとプードルのデイ
『みみずくのナイトとプードルのデイ』
作 ロジャー・デュボアザン
訳 安藤紀子
作 ロジャー・デュボアザン
訳 安藤紀子
出版社 ロクリン社
夜の世界で生きるみみずくのナイトと、昼の世界で生きるプードルのデイ。
そんなふたりがひょんなことから出会い、友だちになります。
なんとかふたりが話せるのは、夜になってからのこと。とはいえデイは飼い犬で、夜は外に出ることができません。そこでナイトは、夜になるとデイの家へ飛んでいって、毎晩ドア越しに話をするのでした。
声を張り上げさえすれば、楽しく話ができることを知ったのです。
けれどその声はあまりに大きすぎて、デイのお家の人たちを困らせてしまい・・・。
* * * * *
生きる世界が違うふたり。それでも、お互い相手のことが忘れられなくて、会えずとも大切に思い合っていることがよく分かります。
おしゃべりができるようになってから、ふたりは毎晩どんな話をしていたのかな。
一度ナイトがデイに、昼間吠えるのをやめてほしい(デイの声で目が覚めてしまうので)というような話をしていましたが、こういうおしゃべりでさえも、
“したしみが こもっていましたから、ナイトと デイは とても しあわせでした”
とあって、ふたりの微笑ましい様子に、思わずにっこりしてしまいます。
余談ですが、本書はカバーをめくるとまったく違う表紙が現れます。こちらもどうぞ、お忘れなく。