ちびっこちびおに
『ちびっこちびおに』
文 あまんきみこ
絵 若山憲
出版社 偕成社
文 あまんきみこ
絵 若山憲
出版社 偕成社
人間の町に行ってみたい、ちびおに。
あんまりせがむので、お母さんは観念して、
上着や帽子をあてがってやると、ちびおににこう言いました。
“どんな ことが あっても、これを ぬいでは だめよ。
もし、ちびおにだなんて わかったら、
ひどいめに あうんだからね。”
さて、いさんで家を飛び出したちびおに。
そこでたどり着いたのは、山のふもとの幼稚園でした
* * * * * * *
お察しかもしれませんが、幼稚園で、ちびおにはみんなに正体がばれてしまいます。
それは、ちびおにの優しさゆえの行動からでした。
けれど、ちびおにが怖くないことが分かると、子どもたちはみんな、ちびおにを歓迎してくれました。
「せつぶんには、まめを まくから、
ほかの ひに おいで。」
帰り際のそんな一言にも、にっこりしてしまいました。
『おにたのぼうし』(ポプラ社刊)や『ちいちゃんのかげおくり』(あかね書房刊)の作者、あまんきみこさんと、「こぐまちゃんえほん」シリーズでお馴染み、わかやまけんさんの、あたたかな可愛いおはなしです。