おふとんのくにのこびとたち

『おふとんのくにのこびとたち』

作 おちのりこ
絵 でくねいく
出版社 偕成社
発行月 2005年11月
価格 ¥1,600+税


熱が出て、お布団で寝ていたひさこちゃん。

ところが、どこからか声が聞こえてきました。
その声の主は、なんと小人だったのです。

次々と、お布団の上に集まってくる小人たち。
そして、何やら相談したかと思うと、
小人たちは一斉に動き始めました  

* * * * * * *

絵はコマ割りで、文章は短いセリフのみ。
そのためか、まるで絵に吸い込まれるようにして、おはなしは進んでいきます。

風邪で寝込んでいて、「ヨホレイホー」なんて声が突然聞こえてきたらびっくりするし、それも、ものすごい数の小人が集まってくるのだから、何がなにやら・・・(それも、自分が寝ている布団の上に、ですよ!)
それでも、“じっとしていよう”と腹をくくるひさこちゃん。

小人たちの仕事っぷりのおかげで熱が下がったとき、小人のお医者さんらしき人が、両手で大きく「まる」を作るのですが、その仕草も、その場面の他の小人たちの様子も、本当にかわいくって大好きです。

こんな小人たちと出会えるなら、熱が出たっていいかも・・・
思わずそんな風に思ってしまうおはなしです。