ピッツァぼうや

『ピッツァぼうや』

作 ウィリアム・スタイグ
訳 木坂涼
出版社 らんか社
発行日 2000年3月31日
価格 ¥1,500+税


友だちと外で遊ぼうと思っていたら雨がふってきて、ピートはご機嫌ななめ。そんな息子を見たお父さんは、「そうだ ピートでピッツァをつくったら たのしくなるかもしれないぞ」と思い立ちます。早速お父さんはピートをキッチンテーブルに乗せ、生地(ピートのからだ)をこねはじめました。

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なんて素敵なお父さん!息子をピザにしてしまうなんて、ユーモアたっぷりです。生地をこねた後の、「つづいて 油を少々・・・・・・、(ほんとうは 水なんだけどネ)」「それから 小麦粉をふりかけて・・・・・・、(ほんとうはベビーパウダーなんだけどネ)」のところが、個人的にはお気に入り。
作者は、『ロバのシルベスターとまほうのこいし(評論社)』でコルデコット賞を受賞した、ウィリアム・スタイグ。映画「シュレック」の原作となった『みにくいシュレック(セーラー出版)』もまた彼の作品です。そんなスタイグの絵本は、皮肉めいていたりユーモアがあったりしてくすっと笑ってしまうお話しが多いのですが、どこかほっと心あたたまるシーンもあり、知らない間に惹きつけられているこもしばしば。
さて、いつか私にも子どもができたら、いっしょにピッツァごっこをやりたいなとひそかに思っています。全国のお父さん、お母さん、大人のみなさん!次に雨が降ったら子どもでピッツァ、いかがでしょうか。