ながれ星のよる ランスロットとリンゴの木

『ながれ星のよる ランスロットとリンゴの木』

作 たむらしげる
出版社 復刊ドットコム
発行日 2014年2月28日
※月刊「こどものとも」1992年12月1日発行「ながれぼしのよる(福音館書店刊)」を復刊したものです。
価格 ¥2,200+税


「ほんじつ ごご8時ちょうど すりばち島に ながれ星がふります」
ある晩のこと、壊れたテレビからそんな声を聞きました。ロボットのランスロットは、途中に出会ったリンゴの木といっしょに暗い森を出てしばらく進み、海に出ると、クジラの背中に乗ってすりばち島へと向かいました。そうして、ふたりは声を揃え、8時を迎える秒読みをしました――。

* * * * * * *

ランスロットの、自分のからだにたっぷりエネルギーを充電して外に出るところや、森で出会ったリンゴの木が動けないと言うので足(根っこ)を抜いてあげるところ、それから、木や草が1本も生えていないすりばち島に着いて、「さびしいばしょだけど、ぼくは すきなんだ」と言うところ・・・。そんなひとつひとつがとてもおだやかで、あたたかい感じがします。
そんな“さびしいばしょ”だからこそ、ながれ星が降りしきる様子は印象的で、とても綺麗です。
すてきな、夜のお話です。

※漢字表記がありますが、すべての漢字にルビがふってあります。
※復刊ドットコムでは2005年に一度復刊されていますが、価格等が変更され改めて復刊されました。