みんなうまれる

『みんなうまれる』

作 きくちちき
出版社 アリス館
発行年 2014911
価格 ¥1,400+税


“そして ぼくもうまれる
くうきは あかるくなり えがおが うまれた(本文中より)”

* * * * * * *

もし、うまれてくる子どもを色で表したなら、
これからうまれてくる動物や植物や、そのほかのたくさんの命を、色で表したなら、
きっとこの表紙のような、みずみずしくて、希望に満ちていて、ため息が出るくらいうっとりする、こんな色なんだろうなぁ、と思います。

写真ではうまく伝わらなくて、もどかしいな。
ほんとうは、もっともっと、きれいな色なんですよ。

見返しを開くと、右側にタイトルページがあって、その左側にはまっしろのページ。
私は、その左のページの真ん中に書かれてあった小さな文字に目がとまって、胸がじーんとあたたかくなってしまいました。

“うまれてきてくれて ありがとう”って。

そんなまっすぐな言葉を、冒頭からかけられて、ページをめくるにつれ、どきどきして、最後には目頭が熱くなってしまいました。

こんな素敵な本が出版されて、すごく嬉しい。
春の陽気のような、やさしい光につつまれた気分になる、とってもあたたかな1冊です。