そよそよとかぜがふいている

 
『そよそよとかぜがふいている』

作 長新太
出版社 復刊ドットコム
発行年 2015年4月25日
価格 ¥1,800+税


ペッタン、ペッタンと、
ネコがでてきました。

とっても大きな手をしたネコです。

なんでかなあ、なんでかなあ。

そんなネコが、
ばったりタヌキに会いました。

すると、
ギューッ、ギューッ
ネコがタヌキの顔に手を伸ばして・・・?

* * * * * * *

“そよそよとかぜがふいている”  

とてもいいタイトルだなあ、と思いました。

この本を知ったのは、今年になってからのこと。調べてみると、2004年に教育画劇さんから刊行されたものが、今年の春になって復刊されたそう。

とにかく、表紙のインパクトがすごい。そよそよ・・・というタイトルとは裏腹に、まるで熱風が感じられそうな、エネルギッシュな表紙。
左側から伸びている手はおそらくネコの手なんだけど、表紙のテングザルは、逃げているように見えて、なんだか楽しそう。

突拍子もない展開で、ネコはいろいろな動物を、ギューッ、ギューッ。しっぽまで使って、また、ギューッ、ギューッ・・・。

びっくりするけど、おかしくて、たのしくて。そこへもってきて、“そよそよとかぜがふいている”というのが、たまらない。長さんのこういうところ、すごく好きだなあと思います。

そうそう、表紙と裏表紙の見返しのところに、ちょこんと描かれたイラストがあります。ちょうど、ドアノブのように。

その絵がまたいいんですよ、なるほどなあって。この絵本の好きなところを、またひとつ見つけてしまいました。