11ぴきのねこどろんこ

『11ぴきのねこどろんこ』

著 馬場のぼる
出版社 こぐま社
発行年月日 1996年10月10日


山小屋で暮らす、11ぴきのねこ。

天気のいいある日のこと、
ねこたちは獲物を探しに出かけました。

ところが、通りかかった泥沼に、
見たことのない、小さな恐竜がいました。

“ジャブ”。
ねこたちは恐竜のことをそう呼んで、
仲良く遊びますが・・・。

* * * * * * *

ねこたちが困ったのは、せっかく作った魚の干物を、ジャブに、りんごととりかえっこされてしまったこと。そのあとねこたちは、ジャブに魚の敵討ちを企みました。

ちょっと度が過ぎやしないかな・・・と思ったけれど、大切な保存食だったみたいだから、ねこにとっては死活問題だったのかもしれません。でも、ねこたちだってもちろん、根っからのいじわるじゃありません。そのときは怒ってしまったけれど、いなくなったジャブのことを気にしている様子は、なんだか人間の小さな子どもたちを見ているようです。

わたしが好きなのは、ねこたちがみんなジャブの背中に乗って、そのまま“ザッブーン”と、どろんこの中に入るところ。とても気持ちよさそうで、たのしそうで、わくわくします。

「11ぴきのねこ」シリーズ、6作目のおはなしです。