はるは

『はるは』

作 ジャニーナ・ドマンスカ
訳 谷川俊太郎
出版社 童話館出版
発行年月日 2018年2月20日
本体価格 ¥1,300+税



“はるは はるさめ
はるは はなざかり
はるは うたう  

主役は、1匹の茶色い犬。
このワンちゃんが、春・夏・秋・冬それぞれの季節を、
目や耳など体いっぱいに味わう様子が描かれています。

見開き1ページに、文章は “はるは はるさめ” だけ、というふうに、
添えられているのは詩のように短いことば。

たっぷりと余白のある絵本です。

作者の Janina Domanska Laskowski(ジャニーナ・ドマンスカ)さんは、
1913年、ポーランドのワルシャワ生まれ。
ワルシャワ美術学校で学んだのちアメリカへ渡り、
ニューヨークでデザイナーやフリーのアーティストとして活躍されたあと、
こどもの本の作家としてたくさんの作品を残されました。

この『はるは』の原題は『SPRING IS』。
『はるなつあきふゆ』として以前アリス館さんから出版されていたもので、
この度改題され、谷川さんの新訳で復刊されました。

ドマンスカさんの作品は、
『MARILKA』や『I SAW A SHIP A-SAILING』など、
とにかく “線” が印象的で惚れ惚れしてしまいます。

『パンをたべるのはだれですか?』(ほるぷ出版刊)で、
ドマンスカさんをご存知の方もいらっしゃるかもしれません。

最後のページのワンちゃんのポーズが、これまたすてき。
うれしい復刊のご案内です。