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ぼくは王さま

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『ぼくは王さま(新・名作の愛蔵版)』 作 寺村輝夫 絵 和田誠 出版社 理論社 発行月 2000年1月 ※日本の創作童話シリーズ版 1961年発行 価格 ¥1,200+税 “どこの おうちにも こんな 王さま ひとり いるんですって”(本文冒頭より) 王さまはたまごやきが大好きで、赤ちゃんが生まれたときも、集まった人みんなにたまごやきをごちそうしたいとわがままを言ったり(そして、ぞうのたまごを持ってくればいいだなんて言うんですよ。おかしいですよね。)、またあるときは、潰れないしゃぼんだまを作ってくれだなんて言ったり(糸で繋いで首飾りにしたいだなんて言うんですよ。博士も大変です。)。 わがままで、ちょっぴりおばかさんで、でもなんだか憎めない。そんな王さまの愉快な物語です。 * * * * * * * “ぼくの王さま”といえば、現在の「ぼくは王さまの本」シリーズ(全21巻)や、フォア文庫版「ぼくは王さま全集」(全18巻)などをはじめ和歌山静子さんの描く王さまのイメージが定着していますが、1961年に発行された第1作目の『ぼくは王さま』の絵を手掛けられたのは和田誠さんで、その当時のものは長新太さんがその装幀を担当されたそう(ぜひ、手に取ってみたいなぁ)。 本書はその改訂版です。収録されているお話は、「ぞうのたまごのたまごやき」、「しゃぼんだまのくびかざり」、「ウソとホントの宝石ばこ」、「サーカスにはいった王さま」の4作。おかしくて、楽しくて、わくわくして。50年以上に渡り子どもたちから愛され続けているように、私もこの王さまが大好きです。

ともだちは海のにおい

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『ともだちは海のにおい』 作 工藤直子 絵 長新太 出版社 理論社 税込価格 ¥1,260 それは、くらい夜の、なにもない海。お茶がすきないるかと、ビールがすきなくじらが出会いました。コドクが好きなふたり。けれど、さびしいくらいしずかな夜は、だれかとお茶が飲みたくなったり、だれかとビールが飲みたくなったりします。ふたりが出会ってからというもの、すきなものについて語り合ったり、いっしょに人魚を探しに行ったり、いつでも思いついたときに誕生祝いをしてみたり。 ふたりのやりとりはなんともおだやかで、心にあたたかいものがじんわりと染みわたるようです。 * * * * * * * 詩あるいはメモのようなものと、短い物語が、交互に繰り返されるかたちで構成されています。小学校に入る前、あるいは低学年くらいの子どもたちには、それを対にして1章ずつお話ししてあげてもいいですね。個人的な意見ですが、高学年ぐらいからの子どもたちには、ぜひ自分で手に取りじっくりと味わってほしい作品です。そして、大人にも・・・できれば大人の中でも、しずかな夜にだれかとビールを飲みたくなる気持ちが分かるような(そしてそのおいしさもよーく分かっているような)大人にこそ、おすすめしたい作品です。こんな友だちがいるふたりのことを、ちょっぴり羨ましくも思ってしまうかも。 ちなみに、おなじく理論社さんから新装版が出ているのですが、個人的には昔の装丁のものが好きなので、そちらをご紹介しました。(昔のものも、まだそのまま販売されています。) とにかく、子どもから大人にまでおすすめしたい作品です。枕元にそっと置いておいて、ふと読み返す――そんな、シチュエーションがぴったりな1冊です。