かげ

『かげ』

作 スージー・リー
出版社 講談社
発売日 2010年8月20日
価格 ¥1,400+税



暗闇の中「パチッ!」と電気をつけて、女の子は影遊びをします。でも、あれれ?開いた手と手で鳥の影絵をしたら、影の中の鳥が空へと羽ばたいた!
絵本を縦に開くと、のど(本を開いたとき、真ん中にできる線)を境にして、下のページは上のページの影が映っているように描かれています。ところが不思議なことに、影は実物の世界を越え、自由に動いたり、形を変えたりしながら、どんどんその世界をふくらませていきます。

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シンガポール在住の韓国人作家スージー・リーによる、“WAVE(日本語版『なみ』)”に続く作品。サイズは『なみ』と同じですが、横開きの『なみ』に対し、こちらは縦開き。同じく、文字のない絵本で(正確には、電気をつける音・消す音の「パチッ!」と、最後に女の子を呼ぶ「ごはんですよー!」の声だけ)、使われている色も黒と黄色の2色のみ。
舞台は、お家の倉庫かなにかでしょうか。掃除機や脚立などが乱雑に置かれています。そこで不思議な世界を見せてくれるのは、おかっぱ頭の小さな女の子。躍動感たっぷりで、まるで彼女主演のミュージカルでも見ているみたい。
ところでこの絵本、日のあたる明るい場所で読んでいて気が付いたのですが、光が当たると綺麗な影が浮かび上がるページがあります。これには驚きました。
気になる方は、ぜひ店頭でお声かけくださいね。