ルイージといじわるなへいたいさん

『ルイージといじわるなへいたいさん』

作・絵 ルイス・スロボドキン
訳 こみやゆう
出版社 徳間書店
発行年月日 2015年9月30日
※原書『LUIGI AND THE LONG-NOSED SOLDIER』1963年発行
価格 ¥1,700円+税


ルイージは、
イタリアのアロア村に住む男の子。

村はスイスとの国境近くにあって、
毎週土曜日、ルイージはバスに乗って国境を越え、
バイオリンの先生のところへ通っていました。

国境を越えるとき、
バスには国境を守る兵隊さんが乗り込んできて、
いつも乗客の荷物を見て回りました。

ところがある日、
バスに、新入りの兵隊さんが乗り込んできました。

鼻の長いその兵隊さんは、
ルイージの荷物を調べると言っては、
サンドイッチをめくったり、ケーキを指で押し潰したりしました。
それも、毎回です。

その話を聞いて、バイオリンの先生は怒りました。

“こらしめてやらねば”そう言うと、
先生は、ルイージといっしょにバスへと乗り込みました  

* * * * * * *

まったく、いじわるな兵隊さんです。バイオリンの先生がかんかんになるのも、無理はありません。ケーキの上に乗ったシロップ漬けのさくらんぼだって、宝石のルビーかもしれないと言って、口に入れて確かめてしまうのですから・・・。

それでも、頼もしい先生が見事にやってくれました!最後は、スッキリ。

同じスロボドキンさんの『やさしい大おとこ』もそうでしたが、挿し絵が多く、カラーページが多いのもうれしいところです。

ちなみに、カバーを外すと・・・


このとおり。

かわいいイラストと、ユーモアのあるたのしいおはなし。するする読めてしまう、おすすめの1冊です。

※漢字表記がありますが、すべてルビがふってあります。